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2009-04-30 [現代思想・入門]

ハイデガー存在論への展開
「存在」そのものへの問い
 『存在と時間』
  第二章 現存在の根本的構成としての世界=内=存在一般
第一二節 世界=内=存在を、内=存在そのものを手引きとして素描する
 現存在に固有の存在性格
  現存在とは、自ら存在しつつこの存在にむかって了解的に態度を取っている存在者である。
  現存在は実存する。

  現存在とは、いつも私自身である存在者である。
  現存在には各自性が備わっていて、これが本来性と非本来性の可能条件をなしている。
  現存在はいつもこれら二つの様態のうちどちらかにおいて実存しており、あるいは、
  両者の様態的無差別相において実存している。

 現存在の存在規定は、世界=内=存在と名づける存在構成を基にしてアプリオリに見届けられ、
 かつ了解されなくてはならない。

 「世界=内=存在」という合成語は、ある統一的な現象を指す。
  三つの構成契機
  1 「世界のうちに」ということ。
    「世界」の存在論的構造をたずねて、世界性そのものの理念を規定するという課題が生じる。
  2 いつも世界=内=存在というありさまで存在している存在者。
    平均的日常性の様態において誰が現存在であるかを、現象学的実証に即して
    規定しなくてはならない。
  3 内=存在そのもの。
    内ということそのものの存在論的構成を取りださなくてはならない。

 内=存在の性格づけ
  「……のなかに存在する」   例:コップの中の水
   空間の「なか」で延長している二つの存在者の、
   この空間におけるそれぞれの位置からみた相互的な存在関係であり、
   この存在関係は、カテゴリー的と呼ばれる存在論的性格である。
   存在者は、客体的存在という、現存在的でない存在様相をもつ。

  内=存在
   現存在の存在構成の一つを指し、一つの実存範疇である。
   世界=内=存在という本質的構成をもっている
   現存在の存在を表わす形式的な実存論的な表現である。

現存在の事実性
 それぞれの現存在がそのつど事実として存在しているという意味での
 現存在という事実の「事実性」

 事実性(複雑な構造をもつ存在性格)の概念が含むもの
  「世界の内部にある」存在者の世界=内=存在ということ、しかも
  その際この存在者はその「運命」において、己自身の世界の内部で己に出会う
  もろもろの存在者の存在に連帯していることを自ら了解することがある―、ということ

 現存在の実存論的空間性
  現存在自身はそれに固有の「空間=内=存在」を備えていて、それは、
  世界=内=存在一般にもとづいてはじめて可能なのである。

 「配慮」
  何らかの世界=内=存在のありかたを指す存在論的用語(実存範疇)。
  現存在が、存在論的な意味で関心(存在論的な構造概念)であるから。



                                             09-05-01 再掲
                      09-04-24 の誤字訂正済み (正)術語的 (誤)述語的

    
  

 
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