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2009-05-02 [現代思想・入門]

ハイデガー存在論への展開
「存在」そのものへの問い
 『存在と時間』
  第三章 世界の世界性
第一四節 世界一般の世界性の理念
 世界の内部に存在している存在者
  自然的事物
   すべてのものの基礎。 実体の存在性格は実体性。
   自然の存在を解明しても、この存在論は「世界」という現象に出会わない。

  「価値を帯びた」事物
   その事物性は、自然物の事物性をもとに組み立てられている。
   現存在がさしあたってたいていそのもとに身をおいている存在者。

 世界の内部にある存在者を存在的に描写しても、この存在者の存在を存在論的に解釈しても、
 我々はただちに「世界」という現象に行き合いはしない。

 世界性   存在論的概念。 世界=内=存在の一つの構成契機の構造。 実存範疇。
 世界   現存在そのものの一つの性格

 「世界」という言葉の使用法
  1 世界の内部で存在しうる存在者の総体 という存在的概念   
  2 1であげた存在者の存在 という存在論的用語   
  3 現存在が「その内で」「生活して」いるところ という存在的な意味   
     前=存在論的・実存的意義をもつ
  4 世界性 という存在論的=実存論的概念

 世界的   現存在のありかた
 内世界的存在者(世界にぞくする存在者)   世界の「なか」にある客体的存在者のありかた

 世界=内=存在を、世界を、現存在のもっとも身近かなありかたとしての
 平均的日常性の地平において分析する。
 日常的現存在のもっとも身近かな世界は、環境世界である。
 平均的な世界=内=存在の実存論的性格である環境世界から、世界性一般の理念へ。
 環境の内部で身近かに出会う存在者を存在論的に解釈することで、
 環境世界の世界性を求める。

 環境には「まわり」という意味合いがあり、これが空間性への示唆を含む。 が、
 空間性は、世界性という構造をもとにして解明される。
 ここから、現存在の空間性が、現象的に捉えられる。

 デカルトの「世界」の解釈
  空間性をもとにして「世界」の存在を res extensa (延長せる物)として解釈。
  「世界」を res cogitans (思惟する物)に対立する方向に求めるが、
  この res cogitans も、存在的にも存在論的にも、現存在とは一致しない。


  
  

 
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