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2009-06-10 [現代思想・入門]

1 あらゆる形而上学的なるものへの批判! (再)


 参考: 『ヨーロッパ思想入門』
     第3部 ヨーロッパ哲学のあゆみ
      4章 社会の哲学
  ヘーゲル   (社会思想の観点のみ)
   歴史哲学   キリスト教の終末論の世俗化
  キリスト教の終末論
   レーヴィト 『世界歴史と救済史』
    すべての歴史哲学はキリスト教の終末論信仰の世俗化である。   
   世界歴史には初めがあり、終わりがあるという信仰
   終末論の世俗化   地上に全歴史の最終状態を招来しようとする思想
  世界歴史   精神の自己実現=自由の自己実現 のプロセス
   世界精神の目的は、自己実現としての理性化の完遂である。
   第一段階   東洋的段階 一人の専制君主のみが自由
    精神が自然性のうちに埋没し、いまだ自由であることを自覚していない。
   第二段階   ギリシア人の段階
    彼らは自由の意識に目覚めたが、少数の者であり、すべてまではいたらなかった。
   第三段階   キリスト教とともに到来する
    人間は人間として自由であることが、はじめて自覚される。 しかし、
    「神の前において」という宗教的意識においてのみであり、世俗的現実においてではない。
    精神の自己実現は現実の社会の中で成就されなければならないが、
    最終形態がゲルマン民族において成立した立憲君主制である。

  マルクス
   ヘーゲルの歴史の終末論的構造を唯物史観へ
   物質的生産力のある一定の発展段階に対応して社会の生産関係が成立し、
   人間は否応なしにこの生産関係のうちに巻きこまれて生きざるをえない。
   物質的生産力という下部構造にもとづいて文化という上部構造が成立する。
  世界歴史
   物質的生産力が必然的に発展することにより、生産関係(経済構造)と矛盾するようになり、
   この軋轢が社会改革を必然的にひきおこす。
   原始共同体型 → 古代奴隷制型 → 封建制型 → 近代ブルジョワ資本主義型
   最終段階
    ブルジョワ資本主義社会の内部で発展した生産力はこの社会の構造そのものを破壊し、
    プロレタリア革命による生産手段の共有と計画経済によって、
    階級対立も貧困もない自由な社会が出現する。
  自由なき国家の淵源
   下部構造理論の根本的な誤り
    意識が物質的下部構造によって決定され、歴史が必然的に進展するものならば、
    人間がどのように生きようと、社会主義社会は出現するはずである。
    この決定論思想の矛盾はつとに指摘されていた。
   決定論は人間から倫理性を奪い去る。
  終末論の世俗化
   既存の現実を固定化し制度化し、人間から自由と発展とを奪いとる。

  現代の歴史的状況
   基本的人権―人間の自由と平等―の自覚とその現実化
   グローバリゼイション   ナショナリズムの限界と終焉



    
   
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