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2009-06-11 [現代思想・入門]

1 あらゆる形而上学的なるものへの批判! (再)


 参考: 『ヨーロッパ思想入門』
     第3部 ヨーロッパ哲学のあゆみ
      5章 実存の哲学
  実存の哲学   自分自身の存在を問題にする哲学
  ソクラテス   哲学を自然界の探究から自己自身の探究へと180度転回させた。
   「いかに生きるべきかを考えることが、理性をもつ者にとってもっとも大切な仕事である」
   いわば、理論理性に対する実践理性の優位
  パスカル

  キルケゴール
   「私は何を知るべきか、ではなく、私は何をなすべきか、このことについてはっきりした考えを
   もつこと、・・・。 いわゆる客観的真理の発見、哲学の全体系の考究と概観、・・・。
   ・・・自分がその中に住まない殿堂を構築すること、こういうことができてなんの益があろうか。
   ・・・私の魂が焦がれるもの、それは私の生を意味づける一つの理念の発見である」 (日記)
   客観的知識と信仰とのあいだには深淵があり、知識の量によって架橋することはできない。
  ヘーゲル哲学
   弁証法の概念の網のうちに全実在をとらえようとしたが、実存が抜け落ちている。
  実存   人間の存在
   人間は自由な個体であり、つねに選択することによって自己を実現する存在者である。
   大衆(=非真理 個人を無責任にする)の中の同質的単位としての一人ではなく、
   かけがえのない絶対的な個人。
   人間であるということは、
   普遍的なもの(国家、教会、民族、絶対精神、ほか)の中に解消されないということ、
   普遍的なもの以上であるということ。
   実存の意味   「単独者として全責任を背負って神の前に立つ」
  サルトル、ほか、現代の実存哲学
   「神の前に」が落ちて、「全責任を背負う単独者」という概念のみ受け継がれた。

  不安
   未知なるものの誘惑にひかれていると同時に、現在の安全の喪失におびやかされていること
   自由であるがゆえに、自己を選択しなければならない人間の永遠の宿命
   断崖の上から深淵をのぞきこんでいるような者
    めまいを覚え、引きずりこまれる誘惑とそれへの反発とを同時に意識する。

  不条理への跳躍   理論的移行ではなく、決断による跳躍
   「不確実なものに向かっての情熱的な跳躍」 「主観性が真理である」


  レヴィナス
   自我を基礎とした(自由、自己実現、理性)倫理をより高い次元で支える倫理の探究
  全体と無限
   全体についての経験   「しかじかのもの以上のなにものでもない」
    すべての物は、「それっきりの自己同一性」のうちにある。
   理性としての私が認識するとき、あらゆるものを普遍概念によって整理統合し、
   意味関連の網の目の中へ秩序づけ、私はすべての存在者を自我のうちに取りこむ。
   この取りこみにより、私は認識されたものを道具化する。
   理性とは同化の力であり、全体化の力であり、それによって自己を貫徹する力である。
   「無限」の経験   他者との直面
    他者を吟味し、判断して、私の使いなれたカテゴリーのうちに収納しようとするとき、
    他者はそれらのカテゴリーの背後にふたたび現れる。
    他者は現象として現れざるをえないが、現れると同時にすでに現象から立ち去っている。
   「無限」   「有限な現象をあふれ出ている」、理性は対処できない
    「超越」   他者が私より高みにいる  
    「不在」   他者はいつもすでに立ち去っている
    「絶対」   他者は私から切り離されている

  報いを期待しない善意の奉献 責任 「プシシスム」に促された善なる行為の栄光


 感想: 社会の哲学には、ロールズも取り上げられている。
     正議論
      正義   「人間は自由で平等であるべきだ」という要請あるいは命法あるいは掟
       直覚的な倫理的規範である「重なりあう同意」、理論的根拠づけの放棄
       根拠づけが普遍性を要求するならば、人々はそこで分裂してしまう。
      二つの原理
       自由の原理
       配分の原理
        人々の自由な活動は、社会的弱者の利益になるという条件の下においてのみ、
        その存立を許容される。
        能力は個人のものではなく社会の共有財産である。
        能力は偶然に与えられたものだから、能力を私する理由はない。

     基本的人権の普遍的な根拠づけは、
     超越者の存在を要請しないかぎり、
     理論的には不可能なのだろうか?





  
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