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2009-06-03 [現代思想・入門]

1 あらゆる形而上学的なるものへの批判! (再)


 参考: 『ヨーロッパ思想入門』   岩田靖夫 著
     第1部 ギリシアの思想
      1章 ギリシア人とはなにか
      2章 ホメロス
      3章 ギリシア悲劇
      4章 ソクラテス以前の哲学
       ミレトスにおける哲学のはじまり   前7-6世紀
        タレス   万物がそこから生成する唯一の不滅の実体として 水
        アナクシマンドロス   アペイロン(規定できないもの)
        アナクシメネス   空気 を立てた。
       クセノパネス   神観念の純化
        擬人的神観の否定を跳躍台にして神の超越性、精神性、唯一性の方向に進む。
       ヘラクレイトス   「時は遊び戯れる子ども」
        同一なるものの永劫回帰を説いて、ニーチェの先達と目される。
       ピタゴラス
        数学的(イデア的)世界観と禁欲的宗教思想により
        プラトンに多大な影響を与えた。

       パルメニデス   真理とは、「存在」の不生不滅、単一不動
        感覚は、たえず流動変化する世界をしめすが、この姿は虚妄であり、
        真の「存在」は超時間的な、不変不動の、単一なものでなければならない。
        ヨーロッパの存在論の基本的原則となった決定的主張。
        このことは、理性の「感覚的現象を超えて事物の真なる本性を直接に把握する力」
        としてのはたらきによって明らかになる。
        「思惟することと存在することは同一なるものに属する」すなわち
        「理性によって把握されたもののみが真に存在する」
        ヨーロッパ近現代思想を貫通する超越論哲学の基本原理となった、
        「思惟と存在の共属性」という思想の礎となった決定的主張であった。

       デモクリトス   古代の物理学の完成
        究極的実在「原子」   「無(空虚)は有に劣らずある」
        このような世界が生じた理由、結合分離する原子の運動の由来については、
        「そのような原因は何もない」
        すべては「必然によって」あるいは「偶然によって」生じた。

       プロタゴラス   真理の相対主義または人間中心主義
        「人間は万物の尺度である。 在るものについてはそれが在ることの、
        在らぬものについてはそれが在らぬことの」
        人間が事物の存在や非存在の尺度であると言っているのではなく、
        事物がどのように在るかという事物の在り方の尺度であると言っている。
        もしも事物の在り方がそれを知覚する人間の認識に相関的であるならば、
        認識する人間を離れて事物そのものの在り方を語ることは無意味になる。
    
      5章 ギリシア哲学の成熟
       ソクラテス   「善」の探究 反駁的対話 復讐の禁止
        正当な報復としての復讐を是認する伝統的正義観に対して、それを超克する思想。

       プラトン   イデア論の三つの要素
        1 「徳の本質」または「徳の原型」としてのイデア
        2 認識の成立根拠としてのイデア
        3 存在者の存在構造としてのイデア
           すべての存在者は、なんらかの形あるものとして存在者でありうる。
           その形が存在者の存在構造としてのイデアまたは形相である。
           カントが『純粋理性批判』の中で展開したカテゴリーの原型。

       アリストテレス   ヨーロッパ哲学の基礎
        幸福とは何か 倫理徳の実現 共同体的動物 デモクラシーの擁護

     第2部 ヘブライの信仰
      A 旧約聖書
      B 新約聖書

     第3部 ヨーロッパ哲学のあゆみ   (途中)


 感想: なぜ形而上学への批判が必要だったのか?
     わかったようで、わからない。
     修正とか、更新とか、ここは残してここをちょっと・・・とせず、
     全否定のうえ取り壊し! みたいなその激しさは、どこからくるのか。
     ということで、ギリシアからヨーロッパ思想入門。
     現代日本で暮らすわたしの思索も、
     アリストテレスの思索に規定されているといえるのだろう。
     しかし、やはり、どこか他人。 わたしは発見された他者の方なのだ。

     読んでいて、「存在」に関することに、興味がいく。
     「存在する」とはなにか(トマス・アクィナス)では、「可能態」など、
     『存在と時間』で、あやふやなまま読み進めたことが思い出されて、
     あー、やっぱり、アリストテレスも読まなくちゃかな。 「類」とかスルーしてたけど。
     『カント』で、そこから説明されているといいなあ。 と思ったり。
     形而上学を批判するどころか、形而上学を知らなくては。

     『現代思想・入門』を読み終えてから。 と言いつつ、
     こんな中途半端なままじゃ、先に進めないという、頑迷な自分がいる。
     で、回り道ついでに、『フーコー入門』。
     はじめてフーコーについて読んだとき思ったことは、「たぶん、苦手。」
     たとえば、邪馬台国九州説を唱える学者が、
     「今回、この資料をどう検討しても、意に反して畿内説に軍配をあげざるをえない。」
     という内容の論文を書くことはあるのだろうか。 
     解釈される資料と解釈する個人の関係における透明さとでもいうようなもの。
     なのに、これからポスト構造主義~日本の現代思想への影響を読むにあたり、
     読んでおいた方がいい。 なんとなく避けてきた権力に関するものだから、なおさら。 
     なぜか、何の根拠もない確信に促され、えいっと、入手してしまったのだ。

     次回は、アウグスティヌス。 先週、偶然『告白』を知ったばかりだ。 が、また別の話。
     理性主義、経験主義、社会の哲学、そして実存の哲学 レヴィナスで終わり。
     経験主義と社会の哲学は、『現代思想・入門』では余り触れられていないので、
     フーコーを読む前に、ちょうどよかったのかもしれないと思う。
        
          
 
ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書)

ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書)

  • 作者: 岩田 靖夫
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2003/07/19
  • メディア: 新書



フーコー入門 (ちくま新書)

フーコー入門 (ちくま新書)

  • 作者: 中山 元
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: 新書






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2009-06-02 [現代思想・入門]

3 デリダと脱構築という概念

『グラマトロジーについて』
 「書記学」
  記号としての言葉と、ことがらの「ありのまま」とのズレは、決して避けられないものである。
 「音声=ロゴス主義」(=音声中心主義)
  人が「話す」(=パロール)という行為は、彼が思っていることを「ありのまま」に表出すること
  であるとする考え方。
  「書く」(=エクリチュール)ことは、この「話す」ことの写しとりであると見なされる。
  対象と認識の一致としての〈真理〉あるいは意味と言葉の一致としての〈真理〉への確信を
  保証し、近代の形而上学の全体を支えるものだった。

〈脱構築〉の中心点   言葉を探ることにより、伝統的な〈真理〉の考えを解体しようとするところ


 感想: デリダが、(形而上学的なものを)批判したということはわかった。         
     何のためにしたのか、そこから何をしたのか、しようとしたのか。
     ブランショも検索してみた。
     バタイユも検索してみた。     
     わかるのは、わたしの関心や好みがどこにあるのかということばかりだ。

     
根源の彼方に〈上〉―グラマトロジーについて (1976年)

根源の彼方に〈上〉―グラマトロジーについて (1976年)

  • 作者: ジャック・デリダ
  • 出版社/メーカー: 現代思潮社
  • 発売日: 1976/09
  • メディア: -



根源の彼方に〈下〉―グラマトロジーについて (1972年)

根源の彼方に〈下〉―グラマトロジーについて (1972年)

  • 作者: ジャック・デリダ
  • 出版社/メーカー: 現代思潮社
  • 発売日: 1972
  • メディア: -






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2009-06-01 [現代思想・入門]

2 フランス現代思想/マルクス主義・現象学・構造主義

構造主義
 関係論
  あるものごとの実体を直接問わず、さまざまな要因の関係のあり方というかたちで問う。
 共時論的分析   ヘーゲル=マルクス主義の見方を拒否するもの
  成り立ちや経緯(起源や歴史)から問わず、現在そのものの総体的関係として問う。
 構造論   無意識の構造に注目することは、現象学とは正反対の考え方
  明らかに目に見え、意識されている制度のあり方ではなく、
  むしろそれを支えている無意識の構造に注目する。
 形式化
  二項対立のように、要素を形式化して考えを押し進める。

ポスト構造主義からの構造主義への批判
 構造主義は、マルクス主義―現象学の世界観をよく相対化はしたが、
 それらを根本的に支えていた近代的な世界認識への確信そのものには手が届いていない。
 むしろ、構造主義自身が、おそろしく精緻な分析を手段として、
 マルクス主義や現象学とはまたちがったかたちで、客観的認識への可能性を捨てていない
 ように見える。







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2009-05-31 [現代思想・入門]

PART 5  構造主義からポスト構造主義へ
ポスト構造主義の挑戦     竹田青嗣
1 あらゆる形而上学的なるものへの批判!

ポスト構造主義のわかりやすい標識
 反・人間中心主義
 反・西欧中心主義
 反・民族中心主義
 反・理性(ロゴス)中心主義

 『言葉と物』 1966 (ミシェル・フーコー)
  19世紀の人間知性の努力は、「生き、語り、労働する」ものとしての具体的な〈人間〉のあり方を
  捉えようとしてきたが、やがてそれは、人類学、言語学、精神分析というかたちへ分裂して、
  「人間を解消する」ような方向へ展開した。
  そのような地平において〈人間〉はついに「波打ちぎわの砂の表情のように消滅するであろう」


 感想: 『言葉と物』から40年。
     〈人間〉はさらに解消され、消滅へと向かっているのか。
     それとも、再び構築され、新たな人間復興がなされるのか。
     人間の知性は、どこへ行こうとしているのだろう。






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2009-05-30 [現代思想・入門]

【構造主義の出現】に関する主要人物の解説とキーワード

ルソー (1712-1778)

人間不平等起原論 (岩波文庫)

人間不平等起原論 (岩波文庫)

  • 作者: J.J. ルソー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1972/01
  • メディア: 文庫


M・モース (1872-1950)
 社会学者デュルケームの弟子
 「モースが力強く線引きした研究路線」に従う (レヴィ=ストロース 『親族の基本構造』)
 社会生活を「象徴的諸関係の世界」と定義

 デュルケーム (1858-1917)
  社会的事実を個人に還元できない集合表象として捉え、
  連帯を中軸とする社会的欲求(良心=意識)の充足を社会の中心に据えた。
  社会の生活が究極的目標となり、個別要素はその手段という様相を呈する。
 ラドクリフ=ブラウン (1881-1955)
  デュルケームの社会理論をもとにした構造機能主義
  構造を「実体間の関係」と捉え、
  ひとつの部分的行動が全体的行動に貢献する「機能的一致」の存在を考えた。

 『贈与論』 1924
  社会的事実としての贈与を、規範・価値体系としてでなく形式を通して分析し、
  互酬性と交換の原理を抽出し、全体的社会的事実としてはじめて体系的に論じた。
 非近代社会における贈与と交換の特徴
  「任意的な、いわば外見上は自由で非打算的に見えながらも、拘束的で打算的な性質」の給付
  「全体的給付体系」
   任意的に見えて義務的な給付および反対給付の全体(財産、富、儀礼、饗宴など)
   規制している三つの義務   提供、受容、返礼
   贈与交換によって契約が行われ、社会的結合関係(共同、競争、敵対)が維持される。
 ポトラッチ   北西太平洋岸インディアンの大掛かりな贈与
  「競覇型の全体的給付」として理論に包括

贈与論 新装版

贈与論 新装版

  • 作者: マルセル・モース
  • 出版社/メーカー: 勁草書房
  • 発売日: 2008/06/12
  • メディア: 単行本


L・モルガン (1818-1881)
F・エンゲルス (1820-1895)

B・マリノフスキー (1884-1942)
 『西太平洋の遠洋航海者』

世界の名著 71 マリノフスキー・レヴィ=ストロース (中公バックス)

世界の名著 71 マリノフスキー・レヴィ=ストロース (中公バックス)

  • 作者: マリノフスキー
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1980/07
  • メディア: 単行本


S・フロイト (1856-1939)
 〈無意識〉の発見

J・ピアジェ (1896-1980)
 『知能の誕生』   自分の子どもの成長を子細に観察、記録した。
 個体発生の発達心理学的研究から、社会における認識の系統発生~発生的認識論の研究
 発生的認識論   人間の科学的認識の成立の基礎を探究
  思考の領域や感覚運動的活動の基礎に、
  全体性・変換性・自己制御性を特徴とする構造があることを見いだす。
 発達心理学的に構成される構成主義的構造主義
 共時的構造主義の科学的限界を示した。

構造主義 (文庫クセジュ 468)

構造主義 (文庫クセジュ 468)

  • 作者: ジャン・ピアジェ
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 1970/04
  • メディア: 単行本



発生的認識論 (文庫クセジュ 519)

発生的認識論 (文庫クセジュ 519)

  • 作者: ジャン・ピアジェ
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 1972/07
  • メディア: 新書


P・アリエス (1914-1984)

子供の誕生

子供の誕生

  • 作者: フィリップ・アリエス
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 1981/01
  • メディア: 単行本



死と歴史―西欧中世から現代へ

死と歴史―西欧中世から現代へ

  • 作者: フィリップ・アリエス
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 1983/01
  • メディア: 単行本




 感想: なんとなく感じていた胸のモヤモヤがわかった。
     やはりモヤモヤしていたんだということと、その理由が、はっきりと。
     レヴィ=ストロースでは、構造主義は「無色の道具」のイメージだった。 のに。
     恣意的。 そう、そういう雰囲気を意識せずとも感じていたのだ。
     だから、とても〈好み〉に関わっていると思う。 誰であるかが問われたかのように。

     



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2009-05-29 [現代思想・入門]

【構造主義の出現】に関する中心人物の問題意識
(バルトの記号学の応用/実験)


 感想: 「わたしに対して存在するすべてのものが、そのようにわたしに対して存在するのは、
     認識するわたしの意識によってである」 (フッサール)

     このごろ、何かをしているときに、ふと、この言葉を思い出す。
     「これがこんなふうに見えているのは、わたしがそんなふうに見ているからなんだ。」
     不思議なことに、こう意識すると、同じ景色なのに対象物の見え方が変わる。
     輪郭が鋭くなくなる、というか、わたしに対してあまり対立しなくなるようなのだ。
     これもまた、「認識するわたしの意識によってである」。 気持ちの問題か?
     はじめはあまり・・・だった現象学が、こんなに身近(?)になるとは思わなかった。
     現象学ごっこと呼んで、こっそりおもしろがっている。     

     「この思想家がこのように考えるのは、彼がそのように考えるからなんだ。」
     彼がなぜそんなふうに考えるのか、彼が誰なのかが気になってしまう。
     彼の意識がとすればフッサール、誰がとすればニーチェ、というのは乱暴か。
     「この思想家をこのように解するのは、彼がそのようにこの思想家を・・・。」
     このことについては、いまは、そとに置いてしまっている。

     現代思想ににゅうもーん といいながらここまできた。 これからが本題。 でも、
     デカルト―カント―の難しさは楽しかったが、構造主義の難しさは・・・色が違う。
     この本を読み終えて、カントを少し学んだら、『存在と時間』を読むぞー な自分がいる。


     


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2009-05-28 [現代思想・入門]

PART 4  構造主義の出現
構造主義とは何か?
4 構造主義からの逸脱と拡散
フーコーの位置
 エピステーメ
  一時代の文化全体の基底にある認識の糸、あるいは根底的な知。
  真理をとなえる知識も、時代の知の全体的な編制のなかでしか可能ではない。
 知の考古学
  歴史、歴史の連続性とは、ある特権的な視点から見てはじめて成立するものにすぎない。
  知は、過去に対してある連続的な視点を打ち立てるのではなく、
  考古学が地層のずれを確認していくように、時代、時代のエピステーメのずれを確認していく。
 脱―中心化
  近代ヨーロッパの知の伝統のなかで、認識者(人間、主体)は特権的な中心であった。
  「言語」がもつ逸脱性により、客観的に語ること(観察者の位置)は放棄される。
  「言語」を分析の対象として語ることも、ひとつの言説である。


【構造主義の出現】に関する中心人物の問題意識
フーコーのアルケオロジー(考古学)
 M・フーコー (1926-1984)

狂気と理性
 『精神疾患と心理学』
 『狂気と理性―古典主義時代における狂気の歴史』 1971
  それまで社会の一部分であった「狂気」は、古典主義の時代(17-18世紀)に一般施療院に
  閉じこめられ、「非理性」として理性から区別され、排除された。
  狂気は、形成されつつあった近代社会にそわない(労働や通常の家族関係などが不可能)。
 「理性」は、はじめから存在したのではなく、「狂気=非理性」を排除することで成立した。
  
エピステーメの三つの時代
 (1)ルネッサンス期とバロック期
     言葉と事物が一致していた、「相似関係」の支配の時代から、
     この両者のあいだに裂け目が生じ始める。
 (2)古典主義の時代
     言葉と事物が分離した、言葉は事物を表象する、「表象関係」の支配の時代。
 (3)19世紀以降 いわゆる近代

歴史と考古学


【構造主義の出現】に関する主要人物の解説とキーワード

アルケオロジー(考古学)
 『知の考古学』 理論書
 歴史とは「過去を、記録がそこから発し、今では記録の背後のはるか彼方に消え去った過去を、
 再構成することである」。
 アルケオロジーの方法と成果
  記録をディスクールと見なし、記録の集積をディスクールの織物とし、そのなかの
  統一性、総体、体系、諸関係などを明確に捉えようとする試み。
  「ある文化のある時点においては、常にただひとつの〈エピステーメ〉があるにすぎず、
  これがあらゆる知の成立条件を規定する」
  近代西洋文化の二つの断層、各時代のエピステーメの発見
   17世紀と19世紀に、大きなエピステーメの変動がある。



言葉と物―人文科学の考古学

言葉と物―人文科学の考古学

  • 作者: ミシェル・フーコー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000
  • メディア: 単行本



精神疾患と心理学

精神疾患と心理学

  • 作者: ミシェル・フーコー
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 1970/02
  • メディア: 単行本



『哲学の舞台』増補改訂版

『哲学の舞台』増補改訂版

  • 作者: ミシェル・フーコー
  • 出版社/メーカー: 朝日出版社
  • 発売日: 2007/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



狂気の歴史―古典主義時代における

狂気の歴史―古典主義時代における

  • 作者: ミシェル・フーコー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1975/02
  • メディア: 単行本



知の考古学(新装版)

知の考古学(新装版)

  • 作者: M・フーコー
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2006/02/21
  • メディア: 単行本



臨床医学の誕生

臨床医学の誕生

  • 作者: ミシェル・フーコー
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2000
  • メディア: -



監獄の誕生―監視と処罰

監獄の誕生―監視と処罰

  • 作者: ミシェル・フーコー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1977/09
  • メディア: 単行本



外の思考―ブランショ・バタイユ・クロソウスキー (1978年) (エピステーメー叢書)

外の思考―ブランショ・バタイユ・クロソウスキー (1978年) (エピステーメー叢書)

  • 作者: 豊崎 光一
  • 出版社/メーカー: 朝日出版社
  • 発売日: 1978/04
  • メディア: -






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2009-05-27 [現代思想・入門]

【構造主義の出現】に関する主要人物の解説とキーワード

剰余価値
 『資本論』の中心的概念
 剰余価値の形成
  必要労働時間   労働者を商品と考えたときその価値を決定する。 賃金が支払われる。
   労働者が生活するために必要な物質を生産するのにかかる労働時間
  剰余労働時間   不払い労働時間であり、剰余価値の源泉。
   実際の労働時間と必要労働時間の差
 剰余価値は不可視の構造として働き、そこから利潤・地代・利子が派生してくる。

構造的因果性・重層的決定   アルチュセール
 マルクス的総体
  経済的な審級・法的―国家的な審級・イデオロギー的な審級が構造化されたもの。
  各審級は、固有の時間性をもち、〈階層化〉されている。
  各審級の階層の順序を決定するのは経済的審級である。
 ある政治的事件は、さまざまな審級の作用によって〈重層的に決定〉されたものと考える。
 単純な原因―結果の関係では考えることができず、〈構造的因果性〉の概念が生じる。

認識論的切断   アルチュセール
 科学や思想の発展は非連続なものである。
 ヘーゲル・初期マルクスの歴史把握   ヘーゲル的イデオロギー
  社会はひとつの大きな主体であり、歴史が主体の自己実現という目的をもつ。
 後期マルクスの歴史把握
  社会は各部分が重層的に構造化されている〈複合的全体〉であり、
  歴史は主体もなく目的もない過程である。 歴史の目的論の否定を主張。

イデオロギー論   アルチュセール
 イデオロギーは物質的な存在をもっている。
 社会は常に経済的土台の再生産を必要とするが、それを可能にするためには、
 国家の抑圧装置(政府・行政機関・軍隊・警察など)だけではなく、
 国家のイデオロギー装置(学校・教会・家庭など)が必要である。



自己批判―マルクス主義と階級闘争 (1978年)

自己批判―マルクス主義と階級闘争 (1978年)

  • 作者: L.アルチュセール
  • 出版社/メーカー: 福村出版
  • 発売日: 1978/10
  • メディア: -






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2009-05-26 [現代思想・入門]

【構造主義の出現】に関する中心人物の問題意識
アルチュセールの構造主義的マルクス主義
構造的因果性と重層的決定
 経済決定論的マルクス主義における、上部構造と下部構造の関係
  上部構造(政治・法律・イデオロギー・その他)は、下部構造(経済)を単純に反映する。
  単純な因果性
 「構造的因果性」の概念を提唱
  重層的な決定の理論
   諸レベルの構造がそれぞれ関係し合いながら作用を及ぼす、全体的なシステム。
  動態的な全体像
   相互作用を通じて経済的な構造が、諸構造の構造として作用の関係を編成していく。


【構造主義の出現】に関する主要人物の解説とキーワード

土台と上部構造
 『経済学批判』序文 〈唯物史観〉の公式
  土台   経済的構造(『資本論』)
  上部構造 ①法的・政治的なもの(国家的な次元)
         ②社会意識諸形態(イデオロギー的な次元)
  経済的な構造こそが実在的な土台であって、上部構造を制約している。

剰余価値
 『資本論』の中心的概念

                                               この項、つづく


甦るマルクス (1968年) (人文選書)

甦るマルクス (1968年) (人文選書)

  • 作者: ルイ・アルチュセール
  • 出版社/メーカー: 人文書院
  • 発売日: 1968
  • メディア: -


                                        05-24・25 のタグなどを訂正





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2009-05-25 [現代思想・入門]

【構造主義の出現】に関する中心人物の問題意識
アルチュセールの構造主義的マルクス主義
 L・アルチュセール (1918-1990)

人間主義的マルクス主義(初期マルクス)
 『経哲草稿』   人間論・疎外論
  本来は感性的である人間が資本主義のなかで疎外されていく論理が描かれる。
  大衆社会における不満感の増大という状況のもとで、「疎外された人間」という現状から
  「本来的な人間の回復」を説く、疎外論的なマルクス主義

剰余価値の発見と認識論的な切断
 後期マルクスの経済学(『資本論』)こそが、科学的な認識の理論である。
  人間(の本質)を主語にした実体論であり歴史主義である、初期の人間主義的マルクス主義を
  認めれば、マルクス主義は科学たりえず、ひとつのイデオロギー(虚偽意識)になってしまう。

 「……マルクス主義は、……認識論的な切断のゆえに、反ヒューマニズムであり、反歴史主義で
 あるということ、これらのことを私は提唱したい」 (『資本論を読む』)

 「認識論的な切断」としての、「剰余価値」の発見
  この発見によって、経済学ははじめてその固有の対象―経済的な構造―を見いだした。
  この「構造」のイメージは、個々の事実からは直接には導き出されず、諸個人の意識のうちには
  現われない、理論的分析によってはじめて認識可能な、不可視の構造のイメージである。



資本論を読む 改装

資本論を読む 改装

  • 作者: ルイ・アルチュセール
  • 出版社/メーカー: 合同出版
  • 発売日: 1982/06
  • メディア: 単行本






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